島唄の意味とは?

奄美における「しま」という言葉は必ずしもアイランドを意味しない。
ふるさと、郷土、出身地などを指して言う場合が多い。従って「しまうた」という時、奄美の唄という総称の意味もあるが、より比重が置かれるのは、自分の村(集落)の唄ということである。
つまりあらゆる「しまじま」(村々)に、その「しま」独特の唄がある。これらは、その地勢や人情風俗によって微妙な違いを見せる。

 このように島唄は各「しま」ごとに唄われる(※)が、大きく分けると、奄美本島では笠利(かさん)節と東(ひぎゃ)節という二つの流れになる。
笠利町を中心とする奄美本島北部地方は、平野が多くのびやかな地勢を成している。それに見合って、笠利節は平明さと荘重さを特徴とする。
一方、南大島地方は山岳が多く地勢は険しい。ここで唄われるのは、節回しの変化にも富んだ情緒てんめんたる唄(東節)である。

※同じタイトルの唄でも集落によって唄い方が異なる事が多く、メロディラインや歌詞までも全く異なった曲になっていることさえある。ポップスを聴いて育った私(管理人)には、にわかに信じられなかったが、楽譜を持たず口伝えで継承されてきたことを考えれば、これも島唄のひとつの特徴であると考えるしかない。
何年か前に”The Boom”の歌う「島唄」で、一躍「島唄」という言葉が全国区になった感があるが、この曲は琉球音階を多用した曲で、琉歌の色が濃い。
沖縄民謡も本島、宮古、八重山ではそれぞれかなり異なるようだが、それは専門のサイトにお任せする。

 

 


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