演奏の基本的なこと



(1)左手の指使い
シャミ・ダイアグラム
蛇皮線のツボ
基本的に奄美三味線弾きは人差し指・薬指・小指を使う。中指は使わない。2のツボを人差し指、4を薬指、6を小指で押さえる。8のツボはほとんど使わない。
当サイトでは、この指使いを仮に「奄美式指使い」と呼ぶ。


指使い1   沖縄サンシンの場合は(音階の違いのためか)薬指を使わないで人差し指・中指・小指を使う。
当サイトでは、この指使いを「沖縄式指使い」と呼ぶ。

私は生前のコオル兄さんが行っていた指使いで演奏している。これを「コオル式指使い」とでも呼ばせていただく。これは人差し指と薬指だけを使う方法で、この方法だと非常にツボが押さえやすく、安定した音が出るというメリットがある。
模式図    
     
コオル兄さんは「ふんどし」と呼んでいた    例えば、2のツボを人差し指、4のツボを薬指で演奏していて、6のツボが登場するときに左手を平行移動させて、人差し指が4,薬指が6のツボを押さえるというやり方である。これで演奏すれば6や8のツボも楽々と確実に押さえられるのである。
ただ、デメリットとしてこの方法では左手の平行移動が多くなるため、手をライドさせる時に「滑りが悪く引っかかる」という点があげられる。

この問題を解消するために、コオル兄さんは「指かけ」
(写真1)と呼ばれるものを指にはめていた。これは、本土の三味線では誰もが使っているものである。
写真1    


(2)右手のバチ使い
奄美三味線の場合、右手のバチ使いにも特色がある。
沖縄の弾き方はダウンストローク(上から下に弾き下ろす)が主であり、皮と水平に弾くが、奄美の場合はアップストローク(下から上に弾きあげる:スクイとも言う)を多用し、皮と垂直に弦をはじく。 聴いた感じとしてはコロコロとした感じがする。またこの“コロコロ”感が出ていないと上手な奏者とは言えない。
 一説によると、この細かい奏法は津軽から流れてきたようだが、真偽のほどは定かではない。



 


三味線?蛇皮線?サンシン?
沖縄のサンシンと同じ?
勘所(=ツボ)
演奏の基本的なこと
奄美蛇皮線特有のテクニック
じゃ、1曲弾いてみますか
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